
はじめに
秋の味覚といえば「サンマ」。
ここ数年、不漁が続いていたサンマですが、2025年は“豊漁”というニュースが話題になりました。
そんな中、東京都目黒区で行われた「目黒のさんま祭」には約1500人が来場し、香ばしい焼きサンマの香りが街を包みました。
しかし、実際のところ“豊漁”は本当なのでしょうか? 来年以降のサンマ漁をめぐる状況を見ていきます。
本文
「今年はサンマが多い」と言われる背景には、一時的な漁獲量の回復があります。
水温の変化や海流の影響で、日本近海に回遊してくるサンマがやや増えたことで、漁港では昨年よりも多くの水揚げが確認されています。
ただし、専門家の分析によると、“豊漁”は長期的な回復を意味するものではないとの見方が強いです。
地球温暖化による海水温の上昇や、産卵場所の変化などが影響し、サンマの資源量は依然として減少傾向にあります。
また、「目黒のさんま祭」で提供されたサンマの多くは、実は三陸沖や北海道産ではなく、海外の冷凍サンマを使用しているケースもあるとのこと。
つまり、“今年はサンマが戻ってきた”というイメージが広がる一方で、実際の漁業現場では厳しい状況が続いているのが現実です。
このイベントには、長蛇の列を作る人々の笑顔があふれ、秋の風物詩としての魅力は健在でした。
それでも、来年以降の漁獲がどう推移するかは、海洋環境の変化次第。
専門家は「今年の回復を楽観視せず、資源管理と持続的な漁業が鍵」と呼びかけています。
まとめ
今年の「サンマ豊漁」は、数字上の一時的な回復であり、本格的な復活とは言い切れない状況です。
「目黒のさんま祭」は変わらず賑わいを見せ、人々の秋の楽しみとして続いていますが、
本当に日本の食卓に“安くて美味しいサンマ”が戻る日は、まだ少し先かもしれません。
来年以降の動向にも注目しつつ、私たち一人ひとりが“旬の味”をどう守っていくかを考える時期にきています。
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